1年生 エシカル消費基礎講座(第4回)―オーガニック・動物配慮、海ごみ問題―
2024年10月12日 11時00分「エシカル消費≒みんなの幸せにつながる買い物」の後のことも考えたい
1年生の「総合的な探究の時間」=藤波タイムのエシカル基礎講座も4回目、後半に入りました。先週10月3日(木)の藤波タイムには前半の内容を振り返り、特に関心のあった「探究のタネ」について少し掘り下げて調べました。
第4回目の今回で、2つの講座に別れるのは最後となります。第3回目から、講義終了後に、教室で講義①と講義②の内容を互いに報告する時間ができ、よりたくさんの「エシカル消費」についての知識や意見を知ることができました。
講義① 「リーベ・フラウ」店長・獣医師 近藤 保仁さん 「オーガニック・動物配慮」
講義② うずしおクリーンアップ 黒川 剛史さん 「海ごみ問題」
◆講義① 近藤 保仁さん「 豚の排泄物→石井町のたい肥→野菜や飼料米が育つ→豚のえさに」
講師の近藤さんは、石井町の自然派ハム工房「リーベフラウ」店長であり獣医師でもあります。また、1年間ドイツに留学し、無添加の食品をつくること、環境に配慮することについて学ばれたそうです。原材料となる豚(阿波美豚〈あわびとん〉)を1万頭飼育する農場は、名高の先輩で、同じく獣医師でもある近藤さんのお兄さんと甥御さんが経営管理されています。その農場では、肉を食べる人の安全+豚の健康のためにも、えさに抗生物質は混ぜず、冷凍うどんの切れ端や飼料米などの産業廃棄物を与えているそうです。
また、豚の排泄物はそのままでは大量のゴミになりますが、処理設備でもみ殻と混ぜて寝かせると、無臭のたい肥に生まれ変わります。そのたい肥は石井町の田畑に無料で散布され、肥えた土地で育った飼料米が豚のえさになるという、地域での「循環」が実現しているそうです。
近藤さんは、「素材の力を活かしたものづくり」にも力を注いでいます。安心・安全なものを提供できるように、ドイツでの教えを守りながら、無添加で肉の部位の特徴を活かした、無駄のでない加工を心掛けているそうです。そして、安く手に入るお肉や加工品には、ホルモン剤、食品添加物がたくさん使用されている場合があり、健康リスクに繋がるかもしれないこと、食に対する関心を持つことの重要性も教えてくださいました。名高生からも複数質問が出て、答えてくださいました。
◆講義② 黒川 剛史さん「 海のごみは、何が問題なのだろう?」
「ゴミになったつり針、ガラスなどは海に住む生き物に刺さることもあります。漁師さんたちのケガの原因になることもあるんですよ」